事務所ブログ

2016年7月21日 木曜日

東日本大震災における死亡推定について

前回のブログは、生死不明の人が戸籍上に残っている場合に相続手続をどう進めるかについて記載しました。
http://www.am-lawoffice.jp/blog/2016/07/post-57-1315341.html
前回は相続開始の要件として、「死亡」と死亡したものとみなされる失踪宣告」はあるが、高齢者職権消除はこれにあたらないと述べました。

死亡」と「失踪宣告」以外にも、判例上相続開始の要件として認められているものとして「認定死亡」があります。
認定死亡というのは、戸籍法において定められている制度です。
戸籍法89条は、「水難、火災その他の事変によつて死亡した者がある場合には、その取調をした官庁又は公署は、死亡地の市町村長に死亡の報告をしなければならない。」と定めています。
このように認定死亡はいつでも使えるものではありません
水難や火災などの客観的に死亡したものと認定できる事変があったことが要件であり、官公庁の認定が必要になります。

そうすると、遺族として不在者の死亡の事実を認めてもらい、相続の手続を行うためには、失踪宣告を考える必要があります。
しかし、失踪宣告は人の死亡が不明な場合に、死亡したとみなす制度ですから、慎重かつ厳格な手続が定められています。
失踪宣告は、普通失踪特別失踪に分かれます。
普通失踪は「不在者の生死が7年間明らかでないとき」に利害関係人が家庭裁判所に請求できます。また手続も6ヶ月の公示催告期間が必要です。
特別失踪は「戦地に臨んだ者、沈没した船舶の中に在った者その他死亡の原因となるべき危難んい遭遇した者の生死が、それぞれ、戦争がやんだ後、船舶が沈没した後又はその他の危難が去った後1年間明らかでないとき」に利害関係人が家庭裁判所に請求できます。この場合の公示催告期間は2ヶ月以上必要です。
以上のように失踪期間と公示催告期間があり、失踪宣告も迅速に使える制度ではありません

平成23年3月11日に発生した東日本大震災では、政府は被災者の遺族の保護を図るために、津波等による行方不明者の死亡の取扱いについて特別措置を設けました
例えば、遺体が見つからなくても死亡届を受理する運用がとられています。
法務省のホームページhttp://www.moj.go.jp/MINJI/minji04_00026.html
また、厚生年金国民年金などの死亡に係る給付未支給保険金、遺族基礎年金、死亡一時金など)については、行方不明となった者の生死が震災後3カ月間分からない場合には死亡したものとして推定して取り扱うこととされました。
すでに震災から5年が経過し、これらの給付の請求期間の問題も生じています。
以下のホームページを参照してください
死亡一時金についてはこちら
遺族年金についてはこちら


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投稿者 松井・森岡法律事務所

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