事務所ブログ

2016年7月15日 金曜日

戸籍の消除と失踪宣告

今回のブログは、生死不明の人が戸籍上に残っている場合に相続手続をどう進めるかについて記載します。
民法882条は「相続は、死亡によって開始する。」と定めています。
通常、被相続人の死亡除籍謄本によって確認します。
除籍謄本は被相続人の死亡後に死亡届が役所に提出されることで作成されます。

しかし、誰も生存を確認していないけれども死亡届が提出されずに、戸籍が残っている、つまり戸籍上は生きている扱いになっているケースがあります。
そういう方は生きていれば120歳とか150歳とかいう年齢になることもあったりまします。
法定相続人で第2順位の直系尊属の生存を確認する場合に、ごく稀に見かけるケースです。

そのような場合に、死亡と同じ扱いにしてもらい、戸籍を抹消するためには失踪宣告を行う必要があります。
民法30条1項は、不在者の生死が7年間明らかでないときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求により、失踪宣告をすることができるとしています。
また、民法31条は、失踪宣告を受けた者は7年の期間が満了した時に死亡したものとみなすとしています。

これに対して、高齢者の職権消除といって、一定の年齢の高齢者で死亡届が提出されていないものについて役所内で戸籍を抹消する制度があります(戸籍法44条3項、24条2項)。
しかし、これはあくまで行政庁の内部処理ですので、相続開始の要件である「死亡」や死亡とみなされる「失踪宣告」のような効果は生じません
生死不明の方について相続人でないことを公的に明らかにするためには、やはり家庭裁判所に失踪宣告の申立を行う必要があります。

平成28年7月6日付の日経新聞では、遺産相続の手続を簡易化するため、法務省が戸籍情報をまとめて証明書を発行することの検討に入ったとの報道がありました。


戸籍の取り方見方についてこれまでブログを記載しました。
 http://www.am-lawoffice.jp/blog/2014/04/1-1-824693.html
 http://www.am-lawoffice.jp/blog/2014/04/post-4-827409.html
戸籍を遡って相続人を確定する作業は結構大変で時間もかかります。ですから国でそのような証明書が発行されれば、手続の負担は相当軽減されるでしょう。
しかし、上記のようなケースでは失踪宣告を申し立てる手間は軽減されません。そして、このような嘘のような本当のケースが弁護士に持ちこまれるのです。

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投稿者 松井・森岡法律事務所

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