事務所ブログ

2015年11月 6日 金曜日

特別受益の計算の仕方

今回は、遺産分割で問題になる特別受益の計算の仕方についてのブログです。

特別受益は民法903条に定められた遺産分割に特有の制度です。法定相続分を修正する内容を有しています。
特別受益とは、相続人が、被相続人から、①遺贈②婚姻のための贈与③養子縁組のための贈与④生計の資本のための贈与を受けた場合に、相続開始の時の財産の価額贈与の価額を加えたもの相続財産とみなし遺贈または贈与を受けたものは、その遺贈または贈与の価額を控除した残額を相続分とします民法903条第1項)。
要するに、相続分の前渡し分の調整です。

具体的には、父が死亡し、母と兄、弟の相続人がいるケースで、遺産が5000万円、兄が生計の資本として父から1000万円の贈与を受けていたケースを想定します。
そうすると、相続開始時の遺産5000万円に1000万円を加えて(これを「持ち戻し」といいます。)合計6000万円の相続財産とみなされ、これを法定相続分で分けることになります。

その計算は簡単に表すと、以下のとおりです。
母:(5000+1000)×1/2=3000万円
兄:(5000+1000)×1/4ー1000(生前贈与分)=500万円
弟:(5000+1000)×1/4=1500万円
厳密に言えば、正確に計算するには、兄が贈与を受けた時点の1000万円の価値を計算し直す必要があります。具体的には、1000万円の贈与を受けた時点を基準にして、消費者物価指数(CPI)を比べて相続開始時の貨幣価値に換算し直します。例えば30年前の1000万円と今の1000万円とでは随分と価値が違うから調整するのです。

上記の例で兄の生前贈与が2000万円であった場合はどうでしょうか。この場合、
兄:(5000+2000)×1/4-2000(生前贈与分)=△250万円となりますが、お兄さんは250万円を遺産に戻す必要はありません。
そのことは民法903条第2項に定められています。

この場合の母と弟の相続分は、それぞれの分配取得率が2:1になりますので、以下のとおりです。
母:5000×2/3=3333万円
兄:0円
弟:5000×1/3=1667万円

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投稿者 松井・森岡法律事務所

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