事務所ブログ

2014年9月12日 金曜日

相続人による預金の使い込みについて(調べかた)

 前回は、相続人の預金の使い込みについて、パターン別に解説しました。
 http://www.am-lawoffice.jp/blog/2014/09/post-31-976013.html

 今回のブログでは、使い込みをどうやって調べるか、について説明します。
 調べた結果は、調停や裁判においては証拠にもなりますので、重要です。また、多額の引き出しや振り込みが発覚して遺産分割を有利に進めることができるケースも多くあります。
 まず、手元に通帳が残っている場合は、そこから振込送金や振込入金、引き出しや入金等の状況が分かります。通帳が手元になかったり、更に期間を広げて詳細を調べる場合には金融機関から取引履歴を取得することになります。
 その際、口座名義人と口座番号が分かればいいですが、口座番号がわからなくても、住所や生年月日の情報で預金の契約者を特定し、検索してもらえる場合があります。

 まず、被相続人が生前に取引していた預金の取引履歴については、金融機関に請求すれば開示してもらえます。これは、最高裁平成21年1月22日の判決以来、どの金融機関でも開示する対応になっています開示の期間は10年というところが多いです。ただ、取引が長期に及んでいたり、取引関係(例えば借入れがある場合)があるなど個別のケースでは、10年以上の取引履歴の開示をしてくれる場合もあります
 
 次に、被相続人が生前に解約していた預金の取引履歴については、金融機関に開示の請求ができるかについては見解が分かれています。現在最高裁で審理されている事件(東京高裁平成23年8月3日判決)があり、近く、判断が出ると思われますが、現時点では金融機関は個別の対応になるようです(要するにやってみないと分からない)。
 
 さらに、取引履歴を開示して、個別の取引について調べる必要がある場合(例えば振込先の口座情報など)については、金融機関に弁護士会照会で照会をかけるという方法もあります

 また、株や債券など証券取引については、証券会社に取引履歴の開示を請求すれば、過去の取引を開示してくれます。この場合も10年という扱いが多いようです。
 
 なお、ゆうちょ銀行では他の金融機関と違って特殊です。年月日を特定してその時点での通常貯金や定期預金の残高を教えてもらうことができます。また、振込依頼書などの写しが保管されており、それを開示してくれます。そうすると、手書きの文字の筆跡が分かり、誰がどこに振込の指示をしたかなどが分かる場合があります

 こうして取得した取引履歴を検討するわけですが、複数の口座をそれぞれ10年ないしそれ以上に遡って精査するというのは大変です。全部自分ではできないという方や、自分では履歴の見方が分からないというときは弁護士に相談いただければと思います。


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投稿者 松井・森岡法律事務所

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